店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

パッションフルーツのカクテル

あまおうがそろそろ終わりますが、代わりにパッションフルーツのカクテル始めます。沖縄産、奄美大島産が主流ですが、千葉、栃木産なんてのもありますね。
写真のように表面がベコベコになった頃合いで使います。

さっぱりめ、甘め、強め、弱め、ノンアルコールといろいろ出来ますが、今回はホワイトラムと合わせて、さっぱり強めでいきましょう。少しの酸味とシロップを加えて、シェークして出来上がりです。

南国のフルーツですから、パッションを情熱の意味で捉えている方、多いと思いますが、このパッションはキリストの『受難』のことです。花が十字架に似ているところから名付けられました。
ルオーのキリストを題材にした版画集にも『パッション』のタイトルがありますね。

キリストの受難で思い出すのが、4、5年前に106歳!?で亡くなった、ポルトガルの巨匠オリヴェイラ監督の『春の劇』(63)です。
ある山村で上演された、住民によるキリストの受難劇。野外でたんたんと行われるのですが、これをカメラが、これまたたんたんと追っていく。
観ているうちに、ドキュメンタリーなのか、映画として作り込まれたものなのか分からなくなってしまい、もうそんなことはどうでもよく、、、
大変印象に残る一本だったのですが、9割の人は寝ちゃうだろうな。

そうでした。カクテルの紹介でしたね。いつもの如く話が逸れてしまいました。
それでも最後に一言。
オリヴェイラの長編デビュー作『アニキ・ボボ』(42)は必見です。僕も子供の頃は、こんな清らかだったのでしょうが。