店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

フランス映画『田園の守り人たち』

今日は久しぶりの岩波ホールで、フランス映画『田園の守り人たち』です。
同館上映作品、観る観ないに関わらず、ほとんど把握しているつもりでしたが、過信とは恐ろしいものです、この作品、全くノーマークでした。

先週に続き、今日もシネマヴェーラ渋谷でビリー・ワイルダーかな? と思っていたんですが、数日前ご来店のお客様に、
「岩波ホールで観てきましたよ」
と言われ、
「あれっ? 今何やってましたっけ?」
と、問いかけてしまった僕。
カクテルレシピはしょっちゅう忘れても、恥ずかしくもなんともないんですが、これはいけません。岩波ホールの上映作品知らなかったとは、、、前代未聞、始末書ものです。

不覚にも、お客様の方から、この作品のチラシいただきまして、あと一週間で上映終わってしまうだとー、そうだった、8月末からはジョージア映画の予定だった(こっちはしっかりチェックしてました)、ヤバいヤバい、、、と、着の身着のまま、木の実なな、食べるものもそこそこに行って参りました。

140分弱の長丁場。第一次世界大戦、男は戦場に駆り出され、女が田畑、家畜を守る。その女たちを主人公にした、フランスの農村での人間ドラマです。
女たちの家族を愛する想い、一方では、モーパッサンの短編などでも指摘される、農民特有の狡猾さ、しかし、過剰な演出はなく、それらの物語が淡々と綴られていきます。
また、舞台の農村の風景がとにかく綺麗です。ミレー、コローの絵画が移り行く感じ。いやー、本当に本当に素晴らしい映画でした。

(藤山)