シネマヴェーラ渋谷で、昔のサイレント映画特集始まりました。
今日は、その特集のうち、『人生の乞食』(
28) 観てきました。
簡単にあらすじ言いますと、ある女の子が養父に手込めにされそうになって、撃ち殺してしまう。そこに、ある善良な乞食、まあ、宿無しの風来坊が出くわして、2人で警察からの逃避行となる。
途中、風来坊集団に出くわして、今度は女の子、そのリーダー格の通称、オクラホマ・レッドに手込めにされそうになる。列車アクションなんかもバンバン飛び出して、警察より先にオクラホマ・レッドのエロの手が寸前に。
どうしようもありませんな、この野郎。
と、思っていたら、このオクラホマ・レッド、女の子と善良な乞食の「愛」を目の当たりにして、感動しまうんです。
2人を逃がしてやった上に、追っての警察のやつらを撃退してしまうのです。
自分の命と引き換えに。
最後の言葉「しくじっちまったぜ、、、」
カッケー。ゴメンよ、オクラホマ・レッド。最低な野郎、なんて思って。
僕の目は涙に濡れてるよ。
THE ENDの文字が涙で霞んでるよ。
本当は君が主人公だったんだね。
『人生の乞食』
色んな人が、生きていくなかで、色んなものをそれぞれ乞うているわけですね。その女の子は劇中、安らげる家庭を挙げましたが、オクラホマ・レッドは野蛮ながらも、自分なりの愛を求めていたのかもしれません。
(ちなみに、女の子は逃げるに当たり、男に変装しますが、帽子、ジャケット、ズボンという男装が、とてもキュートです。これは、『サリヴァンの旅』(41) でのヴェロニカ・レイクや、『男装』(55) でのキャサリン・ヘップバーンもやっています。この作品の影響かな?)
(藤山)