本日はBunkamuraル・シネマで、フランス映画『冬時間のパリ』です。パリの街角、二組の夫婦、そしてこの日本語タイトル、、、多分多くの人は勘違いしますね。ちょっと不倫なんかを絡めたお洒落な恋愛映画かなと。
僕の前の回が終って出てきたオジさんが一言、「これが映画か?」
連れの女性に毒づいてましたね。
ナニイッテンダヨ、オッサン、映画館で上映してんだから、映画に決まってんじゃないの。ハリウッドとかマスコミとか、みんなが良いって言ってるからとかって、そんなのばっか観てるから、映画とは映画と呼ばれているもののことである、という、そんな単純明快なことまで、分からなくなってしまうんだよ。
そして、俳優ヴァンサン・マケーニュです。大物ジュリエット・ビノシュと同じ舞台に立てるとは。
ヴァンサン・マケーニュを初めて観たのは、10年前ぐらいですかね、ギョーム・ブラック監督の『女っ気なし』。凄いタイトルですね。その後、同監督の『やさしい人』や、別監督ですが、『メニルモンタン』なんとかかんとか(タイトル忘れてしまいました)、『セ・ラ・ヴィ』にも出てましたね。
頼りないし、情けない、でも憎めない、そんな役柄にピッタリはまります。
皆さん、落武者を想像してみてください。長髪なのにハゲ。しかし、髭だらけの頬は栄養が満ち足りてふっくら、目はくりっと垂れている。
もちろん、お腹も出っ張っていますが、白人のデブにありがちな、足だけはホッそり長い。
そんなヴァンサン・マケーニュ。応援しているよ。また、観に行くからね。
(藤山)