店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

『ふたりの映画ができるまで』

昨日に続きまして、ヒューマントラストシネマ渋谷で特集「未体験ゾーンの映画2020」。そのうち、本日はアメリカ映画、僕の嫌いなアメリカではありますが、なんとなく引っ掛かるものがありまして、2年前に製作された『ふたりの映画ができるまで』を観賞。

僕の嫌いなアメリカ? 本当にごめんなさい。冒頭、映画館のシーン、スクリーンには僕はもちろん、伊藤さんも大好きなアンナ・カリーナ。これに、この映画の全てが要約されています。
映画好きな青年がこの映画館で、ある女優の卵と出会い、彼の友達の写真家の黒人男性とキミョーな三角関係になり、物語は進んでいきます。

この男二人、女一人の構図は、ヌーベルバーグのフランスで多用されましたね。実際、この映画では、オマージュを捧げるかのように、ゴダールの『女は女である』『はなればなれに』など、数々の名シーンが多用されます。そして、実際の映像は出てきませんが、この映画の三角関係はトリュフォーの『突然炎の如く』のようであります(これはジャンヌ・モローですね)。
かといって、映画はフランスのそれではなく、あくまでアメリカのそれなのです。

昨日観た『わがままなヴァカンス』が過去の自国の映画にオマージュを捧げようが捧げまいが、自動的にフランスのテイストにならざるを得ないように、こちらはどこまでもアメリカのそれなのです。
で、大好物のフランス映画のシーンが一杯出てくるとかは関係なく、この映画は素晴らしいです。とにかく映画への愛が一杯詰まっています。『ニューシネマパラダイス』のような“健全“ではない、タバコと薬とセックスとその他もろもろのくすんだ、そう、この“くすんだ“質感が最高でしたね。

とにかく、映画好きを自称するなら観なさい。何故、これまで普通上映されなかったかが、理解できないぐらい素晴らしい一本です。
今、ピコピコ打ち込みつつも、想いの半分も伝えられないもどかしさ、、、あーあ。

ところで、伊藤さん。恵比寿ガーデンシネマで、ミッション・ルグランが音楽を手掛けたフランス映画の特集やってますよ。アンナ・カリーナのやつはもちろんですよ。
でもね、ふざけた話じゃござんせんか。朝の10時と昼の12時半の上映だけだっていうじゃないですか。
僕、起きんの12時ぐらいなんですよ。無理っすよね。ふざけんな恵比寿よー。
あっ、伊藤さんは朝の4時起きでしたね。

(藤山)