店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

アンナ・カリーナのドキュメンタリー

伊藤さん、またまた、ヤバイっすよ。
マジヤバイ。
新宿のK’sシネマ。御存知で生姜、先週観たヤツ、酷すぎたんで、二度と行くまい、そう思ってたんですがね、、、なんと、アンナ・カリーナっすよ。もう、行くしかありませんよね。

彼女、亡くなったの、昨年末でしたね。確か伊藤さん、一つの時代が終わった、みたいなコメントだったかと。
で、今回、彼女の最後のパートナーだった監督が創ったドキュメンタリー『アンナ・カリーナ 君は覚えているかい』が、一回コッキリで上映されてるんですよ。
最初のパートナーだったゴダールの作品で、彼女が主演の『女と男のいる舗道』『女は女である』『気狂いピエロ』も同時上映っす。

一時間弱、あっという間。でもね、伊藤さん、お腹一杯っす。いや、お腹というより、胸が一杯っす。なんと言えばいいのか、例えば、とんかつ和幸で、ご飯としじみ汁とキャベツをお代わりしすぎて、メインのトンカツまでたどり着けなかった、そんな物悲しさを含んだ胸一杯感。

親の愛を知らないまま、コペンハーゲンからパリに家出してきた少女。暇なときは日がな一日、映画館で過ごした彼女が、いずれスクリーンの中で演じる側になり、パリにとどまらず、世界中に、こんな日本のオッサンたちにまで(伊藤さんスミマセン)愛され、、、
世にいろんな職業あるでしょうが、改めて、こうなんと言いますか、人に感動を与えられる仕事ってのは、素晴らしいと思ったんですよね。芸術ってのは、ほんとに良いものだなと。

(藤山)