店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

東映『武士道残酷』

ほんと、いつ以来だろう、銀座の東映。今日は昔の日本映画『武士道残酷物語』です。1963年のベルリン国際映画祭、金熊賞受賞作品です。

ナメテかかってたんですが、久しぶりにヤラレました。ビビりました。あまりにも感じまくってグッタリしてしまいました。
年初に『西鶴一代女』を観たときに、そのジェットコースターのような一人の女性の生き様にやられてしまいましたが、これは何代にもに続く、決して抗えない血の物語です。

モノゴト、なんでも行きすぎてしまいますと、どんなに真剣だろうが悲惨だろうが、笑ってしまうしかないのですが(例えば、貧乏映画の極地『自転車泥棒』とか)、この映画での代々続く極端な忠誠心を、あなたは笑うことができますか?
僕はどこかに、全日本人の血の中のわずか数%にしろ、これが生きてると思えてならないのです。
是非、皆さん、こいつを観て感想を述べ合いましょう。

300人ぐらいのキャパに、今日は僅か15人ぐらい。
殿様が主人公の先祖の小姓に、「なんと白い指じゃ。ういヤツじゃのー」と男色を持ちかけるシーンをはじめ、こんなスゴい映画、15人ぐらいじゃ勿体ない。

(藤山)