店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

特集「ナチスと映画Ⅲ」より『ベルリン特急』

一月か二月以来の久しぶりの二連休。先週から恵比寿ガーデンシネマで、待ってましたのフェリーニ特集始まってたんで、もうこれしかないですよね。
当店、土曜の寂しい営業が終わり、明日日曜の映画館はどんなものだろうと、ネットでチェックしてみたら、マジですか? 満席、、、いや、何回見直しても、予定の三作品とも全て満席。前日なのに。
生姜ない、じゃ、祝日月曜をチェック。マジですか? 夜ラストの『道』に、前方数席空きがあるだけで、同じく全て満席。

えっ、フェリーニ、こんな人気あるの? 何かおかしいんじゃないの?
あっ、あれだ。百合子がどこも行くなって言ったからだよ。
ふざけんな、百合子よ。あと、皆んなもさ、いい大人なんだから、お上の言うことにイチイチ従わなくていいんだよ。
Go toでどこにでも行っておくれ、田舎無くてもどっかに帰省しておくれ。
フェリーニ楽しめただろうなー。

というとこで、先々週と同じく、シネマヴェーラ渋谷で、夏の間上映されている特集「ナチスと映画Ⅲ」のうち、ハリウッド作の『ベルリン特急』(48) を観賞。これはこれで観たかったんですよね。ラストの遅い時間にも関わらず、ほぼ満席(半分に座席数減らしてね。それにしても凄いなー)。
タイトルの特急列車のごとく、かなりのハイテンポで物語が進んでいきますが、これは面白いです。ちょっとしたどんでん返し的なとこもあって、飽きるところがありませんね。もし、これで寝ちゃうって人がいたら、それはちょっとおかしいですね。診てもらった方がいいかもですね。

この手の作品の、アメリカ万歳、最高だぜ的な部分には辟易しますが、それでもラストの「諦めちゃいけないんだ。統一されるまでは」との平和を願う言葉にはグッときますね。
第二次対戦後の廃墟と化した、実際のベルリンなどの映像が使われていますが、ここまで粉々の街というか、ガラクタというか、何か胸が痛くなりました。
日本もアチコチ、メチャクチャにやられました。
いまだに大口叩く国って、本土をメチャクチャにされたことのない国なのかな。