店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

『少女ムシェット』

前々回のロバの受難劇に続き、同じロベール・ブレッソン監督の翌年作『少女ムシェット』(66) を、同じく新宿シネマカリテで鑑賞です。

貧しい貧しいムシェット、無垢な無垢なムシェット。偽善だらけの周囲から虐げられ、たまの親切も額面通り受け取れなくなってしまう。

黒目がちの勝ち気な瞳から、玉のような涙が溢れること度々。薄雲から覗く月だけが彼女を優しく照らすも、、、前作バルタザールと同じ結末に。

唯一の救いは、遊園地っぽいところで、無邪気に遊ぶ彼女の笑顔を見れたことか。これが作品中、唯一の笑顔ってのがね。