本日は神保町シアターで、昭和の大スター嵐寛寿郎特集のうち、昭和34年の『影法師捕物帖』(59) です。飢饉で苦しむ町民を尻目に私腹を肥やす悪家老とその取り巻き、それを影法師が懲らしめるという、もうトンデモナク分かりやすいストーリーです。
嵐寛寿郎、愛称アラカン。
アラサー、アラフォー、アラフィフ、アラ還、還暦、、、それをはるかに上回る観客ばかりかと思いきや、若い人もチラホラ。
それでも、やはりアラカンと共に生きてきた爺さん婆さん多し。当然上映中イビキ。
もうね、自然と笑ってしまう。予定通りのストーリー、何十人と囲まれても、たとえ見えないはずの後ろから来られたとしても、次々と斬り倒してしまうアラカン、いや影法師。頭巾に囲われた顔はシワがよって、声もチトしゃがれた感じ。なにをいう、歳はとっても大スター。
イヤー、メデタシメデタシ、と思いきや、なんだー、このラストは。これまでの十人単位ではありません、何百という御用の提灯が。
しかし、アラカン、いや影法師、次から次へとバッサバッサ。これはね、もう常識が及ぶところではありませんな。ジワーッと込み上げてくる爽快感。ある種のクスリですね、これは。
そして、最後のキメ台詞。
自らは為政者だと信じきっている、世の偽善者どもよ、この台詞でもくらえ。
「こっぱ役人どもめ、よく聞け。田沼(映画の中の悪家老)の悪政が続く限り、江戸八百八町、この影法師がいつでも参上するぞ」
カッケー。
