店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

『ラブ・セカンド・サイト』

強雨と相まって季節外れの寒い一日。なんだか腸の調子がイマイチ、精神的にもドヨーン、そんな僕の身も心も暖めてくれました。
有楽町の角川シネマで鑑賞、フランス映画『ラブ・セカンド・サイト~はじまりは初恋のおわりから』です。
観客はたった五人。ちと寂しい。

主役の俳優、去年のクリスマス頃に公開された『パリのどこかであなたと』にも出てましたが、クリスマスにいかにもなタイトル、あーあ、と思いきや恋愛モノというよりは人生全般論的な感じで良い意味で裏切られた感が。
で、今回の方が、そのとき危惧したベタな恋愛モノ、バリバリ、かつ、そのストーリー、ちょっとした仕掛けもベタベタ。シロップ漬けの果物のような。

でもね、さっきも言いました疲れた心と体には、砂糖の浸透圧の作用で、ジワーッと甘いものが染み込んできて、ちょうど良かったな。

あれ?愛してた彼女がいなくなっちまった。探してんだけど、そもそも、俺を取り巻く現実が、こりゃ一体何なんだい?彼女は手の届かない人になってるし。彼女を、そして、過去を取り戻さなきゃ。
そこで気付く、本当の愛とは、、、

イヤー、何度も言うけどベタだねー、良いねー。是非ね、前途洋々な若者カップルではなく、倦怠感バリバリの中年夫婦に観ていただきたいね。お互いの本当の良さをもう一度、確認し合いなさい。それが無理なら別れなさい。責任は負わないよ。

今週、緊急事態宣言は延長されましたが、再開する映画館は増えました。
本と、良かったよ。
感染予防は徹底してるからって、政治献金マシーンの会長さんがパーティ開いてるんだから、映画館は何の問題もないでしょう。懐じゃなく心を豊かにする点では、もう議論の余地はないしね。