何かね、こう立て続けに映画に出掛けて、うちの最寄り駅で、疲れた表情の会社員の方々とスレ違うとき、申し訳ない気持ちで一杯になるんですよね。
僕もそりゃ働きたいですよ。嬉々として映画館に行ってる訳じゃないですよ。嬉々というより危機の方が強いんですよ。
でもね、百合子が働くなっていうんですよ。あっ、嫁じゃないですよ。知事ね。
だからね、繰り返しになりますが、生姜なくね、映画にね。
それでね、折角観るならね、ヤッパ面白い方がいいですよね?
で、一昨日シネマヴェーラ渋谷で観た「これがニッポンの喜劇人だ!」と題する特集のうち『喜劇、とんかつ一代』があまりにも面白かったんで、今日も行っちゃいました。土砂降りも何のそのでね。
どさ回りのエノケン率いる一座が、胡散臭い演出家、フランキー堺と出会い、地方興行主の娘、水谷良重なども加わって、あれよあれよ、最後は大ホールでの大団円で幕を閉じる『雲の上団五郎一座』(62) 。『勧進帳』といった歌舞伎のパロディなどもありますが、この作品はまさしくジャパニーズミュージカル笑(ショウ)です。
ハリウッドの『ショウほど素敵な商売はない』(全体の流れ)や、『バンドワゴン』(公園のシーン)、『ゴールドディガーズ』(最後の円舞)などを思い出してしまいました。
本日も館内、爆笑の連続です。しかし、エノケンにしろ、三木のり平とか由利とおるとか、もう出てきただけで笑える。フランキー堺も達者だね。
是非皆さんも、このような状況下ではありますが、むしろこのような状況下であればこそ、大いに笑に出掛けてみてはいかがでしょうか?
お仕事、お疲れ様です。