店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

金田一耕助シリーズより『三つ首塔』

昨日から神保町シアターが再開。そして、「没後40年横溝正史 銀幕の金田一耕助」特集が始まりました。全て35mmフィルムでの上映。うち、本日は、映画で初めての金田一耕助シリーズとなった、片岡千恵蔵主演の昭和31年作『三つ首塔』(56) を鑑賞です。

僕にとっては、横溝正史も金田一耕助も、それほど食い付きたい題材ではないのですが、それでもやっぱりいくつかは観てるんですよね。
多分、多くの方と同様、まずは、市川崑監督と石坂浩二のシリーズ。アバブバシヂババー(アオヌマシズマダー)の『犬神家の一族』(76) などですね。
そして、野村芳太郎監督の『八つ墓村』(77) 。渥美清が金田一役でしたが、それより何より、頭に角みたいに蝋燭を縛り付けて、猟銃をブッパナシまくる山崎努コエーよ、小川真由美エロいよ。タタリジャー。

スミマセン、『三つ首塔』でした。これはもちろん初鑑賞です。
あれ、金田一、きっちりしたスーツ姿だよ。美人の秘書までいるよ(これが有能)。
えっ、ピストルでバンバン、キキーっとカーチェイス。ハリウッドの昔のB級ノワールみたいだね。
えっ、ヤクザ五六人に囲まれても、バッタバッタ返り討ち。時代劇みたいだね。あっ、時代劇スターだった。

何かアッサリしすぎて、他の作品でイヤというほど示される、ジトーッとした人間の情念というかなんというか、それがほとんど感じられず、何か拍子抜け。
まあ、僕が勝手にイメージを、凝り固まらせているんでしょうが。
アバブバシヂババー