店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

『ストレンジャー・ザン・パラダイス』

先月、京橋の国立映画アーカイブで、90年代のアメリカ映画『イン・ザ・スープ』観てたら、ジム・ジャームッシュちょこっと出てて、そういえば、彼の特集7月からやるっていってたなー。思い出した。

さらに、人生において後悔があるとするならば、そして、その一つを挙げるとするならば、今は無きテアトル銀座で『コーヒー&シガレッツ』(03) 観たときのこと。
基本的に映画館で、パンフレットやグッズ類買わないんだけど、このポスターはカッコいい。欲しいなー、どうしようかなー、まあいいかー、、、
いや、買っときゃよかった。何で買わなかったんだろう。思い出した。

で、そんなこんなで、本日はヒューマントラストシネマ有楽町で『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(84) を観賞です。今特集はここに加え、数か所の映画館で同時開催されているようです。

白黒の、ジャン・ルノアールのようなカット割りの多さ。これにより、ダラケた、小バカにしたような演出が、小気味良く進んでいき。
そして、女1人に男2人の永遠の方程式。
何かがどうなったわけでもなく、それでもニンマリ。まあ、こんな感じかな。

今でもあえて白黒、って映画あるけど、最近だと6,7年前に立て続けに観た、アメリカの『フランシス・ハ』(ユーロスペース)、ドイツの『コーヒーを巡る冒険』(シアターイメージフォーラム)、スペインの『ブランカニエベス』(武蔵野館)、ポーランドの『イーダ』(シアターイメージフォーラム)とか。フランスのフィリップ・ガレルなんかも。どれも素晴らしい。

ただ、今日のヤツは、冷静に考えると白黒じゃないとマズいよね。だって、全てが四角形の汚いアメリカ。カラーじゃ観てらんないよ、多分。
それがジム・ジャームッシュの目線で、白黒のフィルターがかかると、不思議だね、魔法のごとく。

(この劇場では『コーヒー&シガレッツ』のポスター、取り扱ってなかった。他のも売り切れだったけど)