店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

引き続きケリー・ライカート監督特集

若者の過ちの一つは、友情がいつまでも続くものと思っていることではなかろうか。

そして、早速また観て参りました、アメリカのケリー・ライカート監督作品。渋谷のシアターイメージフォーラムでの彼女の特集のうち、本日は第二作目『オールド・ジョイ』(05) を観賞です。
チラシの解説によると、昨日観た一作目との間に14年の歳月があり、その間、製作費を貯めていたんだんだとか。

これは良い。ほんとに良い。素晴らしい。スローなアコースティックサウンドと共に淡々と物語は進んでいきます。そして、長い長い余韻。ありふれた小汚ないアメリカで、思いがけない最高の一杯を頂いた感じ。

二人の男がいる。
一人は奥さんがいて、そのお腹には間もなく産まれてくる子供があり、愛犬も。休みには地域とのコミュニケーションも図り、多少の不安がありながらも着実に人生を歩んでいる。
もう一人は、今だに定職もなさそうなフラフラ。コイツが旧友のもう一人に連絡して、二人(と愛犬も)でキャンプに行くことに。もう一人の奥さんはフラフラからの連絡に余りいい気はしない。

結局ギコチナイまま、一泊二日のつかの間の交流は終わる。思わず「クール」と表現した、素晴らしい緑に囲まれた温泉場での揃っての入浴も、若い頃盛り上がったに違いないオモチャの鉄砲での戯れも、何ら二人を昔の距離には縮めない。
その間に頑強に横たわる、それぞれの結婚指輪とハッパ。
昔の楽しみは、ただ哀しみに変わるしかない。