店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

『幕末太陽傳』

神保町シアターで開催されています「あっぱれニッポン! 祝祭の映画」と題する特集のうち、最も観たかった、川島雄三監督の昭和32年作品『幕末太陽傳』(57) を本日観賞です。素晴らしいの一言。それしか云いようがありません。

北の吉原、南の品川と云われるほど賑わう、幕末の品川遊郭を舞台に、フランキー堺演じる主人公「居残り佐平次」の落語をベースとした喜劇です。
寄席未経験、文庫本のみの僕の乏しい知識で恐縮ですが、「付き馬」、「大工調べ」、「品川心中」などのネタもあり。
遊女の一人、南田洋子の何と若く可愛いことよ。さらに、維新に燃える幕末の志士(高杉晋作役に石原裕次郎。もちろん、ブランデーグラスじゃなく刀ですよ)も登場し、あれやこれやの話が次々と。

でもね、それがうまい具合に次々と繋がっていって、笑っては頷いて、頷いては笑って。ほんと、うまい脚本だねー(今村昌平も加わってるのか)。
以前、早稲田松竹で、山中貞雄監督の昭和10年作品『丹下左膳余話 百萬両の壺』(35) を観たときに、これぞ世界に誇れるジャパニーズエンターテイメントと。
この『幕末太陽傳』もしかり。日本人として生まれたからには、一度は観とかなきゃいけないね。