引き続き、シネマヴェーラ渋谷で上映されています「恐ろしい映画」特集に出掛けまして、本日は前回観賞した『フランケンシュタイン』(31) の続編『フランケンシュタインの花嫁』(35) を観賞です。同じく16mmフイルムでの上映。
神、いやそれ以上に自然を意のままにできると過信して、モンスターを造り上げた科学者のフランケンシュタイン男爵。
しかし、犯罪者の脳を使ったためか、制御不能のモンスターに。人を殺めたことさえ理解できない。風車小屋に閉じ込められ火をつけられ。それが前作。
しかし、生きてたんですよ、モンスター。市民らが必用に追いかけるなか、逃げ込んだ森の中の小屋で、盲目の老人と出会い、いくつかの言葉と共に友情を知り。
一方、悪魔のごとき科学者に唆されて、今一度モンスターを、今度は女性のモンスターを造ることを余儀なくされた男爵。
神への畏怖と、科学者としての好奇心の狭間で葛藤も、愛する妻を人質にとられては仕方なし。
そして、生まれた女性モンスター、フランケンシュタインの花嫁、、、盲目の老人から友情を教わり、徐々に徐々に愛の渇望にとらわれていたモンスター。喜び勇んで彼女に近づくもキッパリ拒絶される。
グワー、グワー。こんなに悲しい叫びを、これまで聞いたことがありますか? 僕の胸もかきむしられるよう。グワー、グワー。
もう止められません。レバーに手をかけグイッ。ドッカーン、、、峻厳な山の頂に建つ古城、自らを造り出した実験室と共に、自らを爆破してしまうのです。悪魔のごとき科学者とフラれた花嫁を道連れに。
しかし、自らを生み出した憎むべきフランケンシュタイン男爵は逃がしてやったのです。男爵を助けに来た彼の妻のためではなかろうか? モンスターは愛を理解し、愛を失うことの悲しみを理解していたのではなかろうか?
文科省よ、今すぐ、今すぐに『フランケンシュタイン』と『フランケンシュタインの花嫁』を文科省指定映画にしなさい。
そして、全国の小学生にみせなさい。
親御さん、中学受験とかそんな暇あるなら、子供にこの映画をみせなさい。
人間の、大人の、親の傲慢。そんなのに未来は託せないんだよね。