引き続き渋谷のシアターイメージフォーラムで開催されていますカール・Th・ドライヤー監督特集に出掛けまして、母国デンマークでの作品『奇跡』(54) を観賞です。
去年の秋ぐらいから、シネマヴェーラ渋谷での「恐ろしい映画特集」やら「サイレント映画特集」を含めまして、ドライヤー作品を立て続けに観ておりますが、なんか集大成と云っても過言ではないような、兎に角素晴らしい作品でした。
これまでも度々目にしてきた、一場面一場面の絵画のような美しさとともに、今作は神々しいまでの光の効果を挙げておきたい。いやー、シビレマシタ。
科学の発達によって、いろんなことが解明され、宗教の影響力が薄れていって、それでも科学が及ばない形而上学的なことに哲学が取り組んでて、ところが形而上学的な問いをたてること自体が間違ってるんだ、と云う哲学者も現れた昨今。
それでも問わずにはいられない、、、人は何故生きるのか? 人生は生きるに値するのか? 何故祈るのか? そもそも神はいるのか? 等々。
そして、問わずにはいられないからこそ、文字にしろ映像にしろ、作家は作品を創り続けるのでしょう。
いやー、ドライヤー、素晴らしかったなー。