追加上映となるほど好評のドライヤー特集のため、年末年始にかけて、渋谷のシアターイメージフォーラムへ出掛けてた時、毎度の予告編で目にしてたタル・ベーラ。
その特集、初期作品などを集めた「タル・ベーラ 伝説前夜」が先週から同館で始まりまして、初体験『ダムネーション/天罰』を観賞です。
緩やかに流れ行く白黒の世界。
降り続く雨にむき出しの地はぬかるみ、たれ込める靄とともに人々に絡み付く。
やまぬ雨は壁を窓を伝い伝って、人々の頬を覆う涙の如し。
誰もが憩いを、酒場や愛に求めるも、盛り上がる夜がいつかは明けるが如く、束の間の偽りの愛も終わりを告げる。
野良犬の如き孤独の、なんと惨めなことか。
何の知識も無いままの観賞で、そもそもタル・ベーラって何処の人?
冒頭のハンガリッシュシネマの文字で、あー、ハンガリー人でしたか。ハンガリー語でしたかー。
同国映画はよく知らないけど、この感じは確かにポーランドとかロシアのそれだね。
帰りの地下鉄内でチラシみてたら、「映画史上最も素晴らしいモノクロームショット」とあるけど、確かに素晴らしいけど、他にも一杯あるよー。
特徴は場面場面の繋ぎ方かな。
次の場面に移るとき、前のシーンをしばらく捉えたままにしておく。それによって、心地よい余韻が、、、