店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

ジョセフ・ロージー『暴力の街』

先週に続きまして、シネマヴェーラ渋谷で開催されています、ウィスコンシン出身の三人の映画人、ジョセフ・ロージー、ニコラス・レイ、オーソン・ウェルズの特集に出掛けまして、本日はジョセフ・ロージー監督による『暴力の街』(50) を観賞です。

とある田舎町のヒスパニック系と白人青年間の小競り合いが、街全体を巻き込む暴動に発展し、、、主役は地元紙の新聞記者なんですが。
話が小競り合いまでなら、ちょうどリメイク作が上映されているウエストサイドなんとかかんとかなのですが、これはね、暴力以上に、大衆的なものの扇情、醸成、この恐ろしさにつきますね。

その担い手が、主役が関わるところの新聞はじめメディアってのがね。皮肉な話だねー。
オルテガの『大衆の反逆』、もっと前、キルケゴールの『現代の批判』なんかで展開される大衆批判。それをマザマザと見せつけられる感じでした。
発言は大事、しかし、おしゃべりってのは不要なんだよね。でも、世論ってのは、それが大好きなんだよねー。あーあ。

と、映画の前には、近くのBunkamuraで開催されていますミロ展へ。
あれ? この印象派的なモノは、、、ちょいと進み、おー、これだよね、ミロだよね、抽象的なモノへの飛躍、いやー、やっぱいいねー。

タイトルが「ミロ展、日本を夢みて」ってことで、日本との関わりがクローズアップされてるんですが、この固執にはいささかウンザリ。
アトリエの写真があったのですが、この差し込む光、これこそ重要なものであって、ジャポニズム云々かんぬんは二の次のような気がしないでもないのですが、、、

(混んでる上に、ちっちゃい子供連れ多かったなー。勘違いしないようにね)