店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

大映特集より『噂の女』

一昨日から神保町シアターで始まりました「大映の女優たち~大映80周年記念セレクション~」と題する特集に出掛けまして、本日は昭和29年制作の溝口健二監督、田中絹代主演の『噂の女』(54) を観賞です。
このコンビによる作品はいくつか観ましたが、これは最後のタッグ作らしい。

溝口の“時代モノ“は兎に角素晴らしく、田中絹代主演だと『山椒大夫』とか『西鶴一代女』とかね(ゴダールとかリヴェットなんかも惚れるぐらい)。なんだろね、この美しさは。一方、“現代モノ“はなんか今一ピンとこなくて。

今日の作品もどっちかと云うと後者の方なんで、引き込まれるほどのことはなかったのですが。
それでも、美しく丁寧な美術、演出は相変わらずで、田中絹代の演技もやっぱスゴいね。

遊郭の老舗茶屋を舞台に、女将と娘の葛藤を軸にした物語なんですが、ラストの茶屋の扉を叩く花魁志望の無垢な女の子を観てましたら、同監督作『赤線地帯』も同じようなラストだったなーと。
春をひさぐ職業ってのは、永遠になくならないもんなんでしょうかね。