一昨日から、ジェラール・フィリップの生誕百年映画祭が系列の三つの劇場でやっておりまして。
全12作品。恥ずかしながら初期のラディゲ原作『肉体の悪魔』(47) しか観ておらず。
ようやく色々観れるよ、と思ったところが、すぐ近く、ヒューマントラストシネマ有楽町よ、朝10時一回のみって何なんだよ。まだ寝てる時間なんだよ。同渋谷の劇場も早すぎんだよね。
しょうがない。残りの一つ、全く馴染めない街、埼玉県池袋市にありますシネ・リーブル池袋に初訪問。本日はマルセル・カルネ監督による『ジュリエット あるいは夢の鍵/愛人ジュリエット』(51) を観賞です。
悲しいねー。現実の悲惨さに、一度訪れた夢の国へもう一度向かってしまう。
良く云えばファンタジー。いや、良くもクソもないね、兎に角悲しい物語。
館内も悲しいねー。僅か十人ぐらい。ジェラールを愛し続けるお婆ちゃん達。ガサゴソガサゴソ、ひっきりなしに何か食べてるよ。
ジュリエットを愛するミシェル役のジェラールが向かった夢の国は、現実逃避の所産である、過去の記憶を失った人々が暮らす“忘却“の国。
あー、このお婆ちゃん達も、何度も何度も新鮮な気持ちで、ジェラールに恋してんだろなー。
忘却とは忘れ去ることなり、、、