店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

『モンパルナスの灯』

昔たまに通ってたジャズ喫茶でのこと。
ふと目に留まった葉書一枚ほどの小品。

「あれ、これってモディリアーニですか」
マスター曰く、
「あー、それはモジリアーニね」

と、引き続きシネ・リーブル池袋で開催されています、ジェラール・フィリップ生誕百年映画祭に出掛けまして、本日はジャック・ベッケル監督による『モンパルナスの灯』(58) を観賞です。画家モディリアーニが題材だけに、先のやりとりが思い出されたわけで。

冒頭からモディリアーニは酩酊続き。ワインやらウイスキーやらをガバガバと。
もちろん、カフェや酒場でなんですが、眼を凝らすまでもなく、そこかしこに映し出される「ピコン」の広告。これが全てを要約し。

ピコン。苦味極まりない薬草系リキュール。まさしく、モディリアーニの生涯そのもの。
適量は“薬“となれど、過ぎれば“毒“以外の何物でもなし。アヌーク・エーメの美しさも解毒剤には及ばす、、、なんか、悲しいねー。でも、良い映画だねー。

モディリアーニではなく、“もじり“アーニかー。
親父ギャグ選手権ナンバーワンを目指す僕なれど、上には上がいるもんだ。
まだまだ修行が足りんなー。
絵は苦悩の産物なり。
ギャグもまたしかり。