店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

ゴダール特集から『カラビニエ』

先月末から始まってましたゴダール特集。
後れ馳せながら、本日はヒューマントラストシネマ渋谷で『カラビニエ』(63) を観賞です。

戦争のおかしくも悲しいムナシイ空想劇。
王様のために、約束された褒賞のために、最前線で“頑張って“んだけど。
ふと、王様って誰?
てか、誰のために戦ってんの?

度々導入される戦争の実映像が、この空想劇に呑み込まれ。
実際の戦争そのものを嘲笑するかの如く。
ムナシイなー。

と、劇中の映画館のシーンで、スクリーンに写し出された女性の入浴シーン。
ムナシイにわか兵隊が、そのスクリーンにしがみつこうとして。

おー、このシーンは、去年ユーロスペースで観たパゾリーニの短編オムニバス『ロゴパグ』での、ロッセリーニ作品の素晴らしいラストシーンを思い出させるではありませんか。

と、この『カラビニエ』の脚本の一人にロッセリーニの名があり。
製作年はこっちが一年早いみたいだから、ゴダールのアイデアをロッセリーニが拝借したのかどうなのか。

と、『ロゴパグ』には、それらイタリア人に混じってフランス人のゴダール作品もあり、これがね、ほんと素晴らしかったんですよねー。

今日のも良かった。