店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

『それでも私は生きていく』

本日はシネスイッチ銀座で、ミア・ハンセン=ラブ監督、レア・セドゥ主演のフランス映画『それでも私は生きていく』を観賞です。

外はどしゃ降りの雨、寒い。
そして、女性監督ならではの、ビミョーな女性心理におののきながらも(すぐ怒るとことか)、いやー、心が温まった。

どうも僕は、昔の映画に接する機会が多いからか、スクリーンにスマホとか、そんなデジタルな現代機器が映ると、嘘っぽい気がしてならないのですが(本来なら、黒電話とか手動で回すやつの方が、現代においては嘘なのですが)。

それでも、この映画に親しみを込めて触れられたのは、監督が敬愛するロメールのような温もりに溢れていたからかな。

画質もそうだし、部屋の中は本に囲まれ、並木通りや芝生、湖畔、そして素敵なラストシーンの丘の上には、柔らかい陽光が降り注ぎ。

その丘の上から見渡すパリの街並み。
彼女と同じような境遇にいるシングルマザーが、あと何人いるか分からない。
それでも、この光は、誰にも同じく降り注ぐ。