本日はフランソワ・オゾン監督の新作『苦い涙』を。
有楽町で観ようと思ったら、午前とお昼の二回のみ。じゃ、と、こちらも二回のみの上映ではありましたが、夕方の回があり、新宿武蔵野館での観賞です。
有楽町で観ようと思ったら、午前とお昼の二回のみ。じゃ、と、こちらも二回のみの上映ではありましたが、夕方の回があり、新宿武蔵野館での観賞です。
まだ、公開されてから間もないのに、なんでこんなに上映回数が少ないのか。
ちなみに、この作品の原案となったため特別上映されている、ドイツのファスビンダー監督の『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』は満席という。
なんなんだろね、このいびつな構図は。
よほど、つまんないんだろか。
それがですね、
喜劇でありながらの悲劇。悲劇でありながらの喜劇。
いやー、腹を抱えて笑って、ホロリとしてしまいました。
オゾン作品、どんぐらい観たんだろ。
観るたんびにモヤモヤ、モヤモヤ、、、
と、今回の主人公のデブのおっさんのぶちギレるシーン、クライマックスですね。
これですよ、これ。
これまでのモヤモヤを払拭、突き抜けて、天にも昇る心地好さ。
心の中で拍手を贈りましたよ。
劇場での、これみよがしな拍手って辟易するけど、僕が僕一人が、このデブのおっさんに、ひいてはオゾンに、こっそり贈る拍手は許していただけますよね。
美しき男の子は決して偶像ではない。
崇拝の我が手を潜り抜けて、あちこちと。
ワイルドのドリアン、ドライヤーのミカエル、これら美的な表現とは一転、泥臭いこのソドムの愛の表現に、僕の拍手は永遠に鳴り止まないのでした。
(小間使カールの一言も喋らないキャラは、これまた良かった)