引き続きシネマヴェーラ渋谷で開催されていますイタリアのネオレアリズモ特集に出掛けまして、本日は『ドイツ零年』(48) と『十字架の男』(43) を観賞です。
どちらも監督はロッセリーニ。
どちらも監督はロッセリーニ。
『ドイツ零年』
度々の上映にも関わらず、なんだかんだとスケジュール合わず。ようやくの観賞です。
戦後すぐの瓦礫の山と化した、実際のベルリンの街を舞台に(『ベルリン特急』でも使われてましたね)、家族のため少しでもお金を得ようと、まだ12歳ほどの少年が奮闘します。
しかし、大人でさえ困窮を極める戦後の混乱は、子供の肩にはオモクオモク、飄々とした足取りもやがては、、、
あー、悲しいね。ネオレアリズモよ、こんな表現をしなきゃいかんもんですか。
淡々と描かれるからこそ、余計に心締め付けられ。
『十字架の男』
戦中の従軍司祭の話。
神につかえる身。そこには敵も味方もなし。
ふと、ルオーの版画『ミセレーレ』の中の一つが思い出され。そこに添えられた言葉。
「正しき人は白檀の木の如く、おのれを打つ斧にも香をうつす」
人を赦しなさい。そして、争うことなかれ。
なのに止められない人間よ。矛盾よ。