店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

『坊っちゃん』

神保町シアターで開催されています『文学と恋愛』特集。うち、本日は夏目漱石原作の昭和28年作品『坊っちゃん』(53、東京映画) を観賞です。

漱石、ごめん。
三冊ぐらいは読んだんだけど、これはあまりにも有名なのに読んでなかった。
映画の方は、、、まあ、よくも悪くも、なんて云うか、日本だね。
座敷芸に、あーだこーだの青春活劇。

浦部粂子よ。こんな古くからおばあさん役ってのは凄いね。僕が浦部粂子を認識した、これから数十年後でも、おばあさん役なんだから、もうこの凄さ、どうしたもんかね。

そして、岡田茉莉子よ。若いなー。
映画のタイトル忘れたけど、この少し前なのかな、そんときのパッツンパッツンよりはお姉さんになったけどね。
これから四年後の井伏鱒二原作『集金旅行』の美しさは是非皆さんに観ていただきたい。

この『集金旅行』なんですが、原作にはない、佐田啓二とのひとつ屋根の下での、さらにはひとつ蚊帳の中のシーン。

「意気地のない方ねー」

おー、このシチュエーションに、この台詞は、夏目漱石の『三四郎』じゃないですか。
と、今特集でも『三四郎』あり、しかも八千草薫ですよ。観たかったなー。イタリア映画の『蝶々夫人』の彼女はご覧になりましたか。
この可愛らしさは、ちょっとね、現代の女優さんでは例えられませんね。申し訳ないけど。

あと、岩下志麻の方の『雪国』を是非観たかったんですけど、スケジュール合わず。まあ、いずれ観れるかな。