そして、今日も神保町シアターでの青春映画特集へ。昭和31年の木下恵介監督による松竹作品『太陽とバラ』(56) を観賞です。
青春の一形態である、貧しきゆえの反抗は、微笑ましき遊戯ではおさまりきれず、暴走し、白い造花のバラを自らの血で赤く染めてしまう。
赤いバラが好きな母も、まさか、コツコツと内職で作り続けた白いバラが、案じ続けた不良息子の血で染まろうとは、夢にも思わず。
これ程悲惨な“親孝行“が、またとあろうか。
青春とは反抗である。しかし、処方を間違えれば、劇薬となってしまう。
