当店ではブランデーグラスのことを“裕次郎グラス“と呼んでいるのですが。
あー、そんな石原裕次郎。考えてみれば、まだ若き頃の主演作品を観たことなかったな。
あー、そんな石原裕次郎。考えてみれば、まだ若き頃の主演作品を観たことなかったな。
と、本日も神保町シアターでの青春映画特集に出掛けまして、裕次郎、北原三枝(後の奥さん)、津川雅彦らの“痛すぎる“、しかしどこか格好いい、あの有名な青春恋愛ドラマ、昭和31年日活作品『狂った果実』(56) を観賞です。
青春とはブランデーグラスの如く、モロくハカナきものなり。
その甘美な香りは、あまりにも大人の女性に似て、よそよそしく、近づくのがハバカラれるものなり。
あー、青春の情熱よ。加減を知らぬその一途さよ。
もろとも、自らもろとも、当たって砕けるのみ。
岩壁に打ち砕ける波よ、ブランデーグラスの破片よ。
夏の太陽に照らされた、どこまでも美しき、青春の断片の数々よ。
あの水平線の彼方まで、空と一体となったあの彼方まで、どこまでもどこまでも。
青春とはブランデーグラスの如し。しかし、モロくハカナいからこそ、美しい。
(岡田真澄には笑った)