今年も始まりました、ジョージア映画祭2024。ジョージア映画と云えばの岩波ホールが無くなって、どうなることやらと思っていたら去年、イメージフォーラムなんかでイオセリアーニ特集が開催されて。で、今年の会場はユーロスペース。
と、本日はエルダル・シェンゲラヤ監督っ人の『青い山ー本当らしくない本当の話』(83) を観賞です。
良い。これは面白い。
チラシの短い解説には「役人社会の現実を笑いと風刺で描いたエルダルの代表作。ソ連邦崩壊を予見した作品」とあり。
僕はね、これ観てて、ソ連の前のロシアを舞台にした諸作品、特にゴーゴリを思い出したんですがね。
本人はウクライナ人ですから、もしかするとウクライナもこんな感じ、いや、ソ連だろうが、その前のロシアだろうが、もう全世界、役所の仕事ってのはこんなもんかも知れませんね。
なんかの案件があって、改善、前進しなきゃいけないのに、ひたすらたらい回し。上司の意向、右へ倣へってね。
まあ、解説みたいなソ連への風刺とその崩壊を予見なんて大仰に構えなくとも、たらい回しにかけての、全てがリフレインする楽しさに、ドップリと浸かるべき作品なのでありました。