エイゼンシュテインとかブニュエルとかのやつは観てんだけど、メキシコ人のメキシコ人によるメキシコ映画は、観たことなかったかな。
と、本日は京橋の国立映画アーカイブで開催されていますメキシコ映画特集に出掛けまして、『マカリオ』(59) を観賞です。
日本のお盆のようなメキシコの死者を弔うお祭り。街中を数多のドクロが埋め尽くす中、貧しいマカリオはある不思議な出来事に遭遇し、、、
メキシコの死生観を、美しきショットの連続で、可笑しく哀しく、寓話的に描き出した素晴らしい一本(人々の生命が長短さまざまな蝋燭で表されるところは、安部公房の『とらぬ狸』を思い出してしまった)。
これは観といて良かった。
僕なんかは、死んだら全ては無。それこそ、ドクロは無そのものに過ぎないと思うんだけど。
なのに、人は色んな欲に凝り固まって。
いずれはドクロになっちまうのに、色んなものをかき集め、掛け合わそうと躍起になったところてん、ゼロは何を乗じてもゼロのまんま、無、、、