昨日からシネマヴェーラ渋谷で始まりました成瀬巳喜男監督特集。うち、本日は高峰秀子主演の東宝作品『妻の心』(56) を観賞です。
ほんとの自由ってのは、恐ろしくて退屈で、なもんで、人は家とか結婚とかそんなもろもろに属するわけで。
そして、そこにはあーだこーだの問題が起こり。しょうがないよね。ほんとの自由よりそっちの人生を選んでるんからね。
一歩踏み越えたい、その気持ちを見透かしたように現れる“障害物“。しかし、それは、図らずも望んでた、自分なりのブレーキの表れではなかろうか。
そして、物語はなに事もなかったかのようにまるく収まっていく。
ストーリーは特になんてことはないんだけど、薬局を営む旧家の、奥の居間の片隅に、薬の在庫が箱で山積みになっている、そんな相変わらずの細かい成瀬監督の演出に、微笑を禁じえないのでありました。
あー、高峰秀子よ。
