店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

『婦系図より 湯島に散る花』

シネマヴェーラ渋谷で開催されています新東宝特集より、本日は昭和34年の作品『婦系図より 湯島に散る花』(59) を観賞です。

婦系図と云えば泉鏡花。
鏡花ファンとしては一度は観ときたかった作品。

小説『婦系図』そのものには、あの有名な、散り始めた白梅咲き誇る、湯島天神境内での別れ、つまりは『湯島の白梅』のシーンはなく、それこそ鏡花自身が新劇のために書き下ろしたシーンであり、全集なんかでは読めるものの、しかし、劇用に作られたものである以上、これは映画で観た方がより良いであろうと。

そして、何度も映画化されたうちの、4度目の作品に本日、ようようたどり着けたわけですが。

あー、演出の全てが演劇なのである。
そして。それは映画芸術から最もかけ離れた、俗物すぎる大衆演劇なのである。

散る花は、主人公二人の涙と重なり、そして観客の涙を誘うのであろう。
しかし、泣けぬ、僕は泣けないのである。腹を抱えて笑ってしまったのである。

ゴメンナサイ。