渋谷のユーロスペースで長期にわたり開催されているロベール・ブレッソン特集。
そして本日、長年の懸念でありました『スリ』(59) をようやく観賞です。
そして本日、長年の懸念でありました『スリ』(59) をようやく観賞です。
非凡を任ずる男の、鬱屈した精神の昇華は、スリと云う‘’指先の曲芸‘’、これにより達成されるはず。
未熟な初期の、その動揺は、スリの現場となる競馬場の蹄の音が、地下鉄の間歇な振動が、あたかも心臓の鼓動の如く表現される。
そして、熟練の極みが交響曲となり、その絶頂に向かう刹那の急転、果たして、彼の精神を浄化するのは、美しきジャンヌ。
ムショの鉄格子ごしのキスシーンを観よ。
子を産み育てると云う女性の前では、男の鬱屈した理屈づくめのアレコレなどは、ただの戯言でしかないのである。
