先週からシネマヴェーラ渋谷で始まってましたハンフリー・ボガード特集。本日は、実生活の伴侶でもあったクールビューティー、ローレン・バコールとの共演作『キー・ラーゴ』(48) を鑑賞です。
観ればそれなりに、楽しいのですが、観なくても構いません。特筆すべきことはなし。エドワード・G・ロビンソンの悪役ぶりは相変わらず。
誰かが、ボギーは大根だよね、と言ってたけど、、、あっ、顔が大根みたいに長いって訳ではなくて、大根役者って意味でね。
御意なんだけど、サレバトテ、ハードボイルド系といったら、やっぱりね、彼がいてこそ。中折帽にトレンチコートの襟立ててね。任侠モノの高倉健、家族モノの笠智衆、安心安全、家内安全。映画界の方程式ですね。
今特集はたった二週間、出来れば『脱出』(44) 観たかったけど、今回もスケジュール合わず断念。数年前に亡くなった、当店御常連Fさんを忍んでね。
戦後すぐ、Fさんが疎開してた新潟の中学を米軍が占領してたんですが、ひょんなことから、体育館で『脱出』を上映。米軍のヤツだから、もちろん字幕なし。
で、劇中、これも共演のボギーとローレン・バコールのキスシーンに「チュッチュッやってんの、あれは何だ?」と興奮するFさん、いや当時はF君と仲間達。
純情な時代ですなー。
その中でも、ませたヤツが「あれはキスって言うんだよ」と言ったもんだから、みんなで辞書で調べたら、接吻、とある。
その接吻もどんなもんだか分かんないもんだから、帰り道、ばったり出会った隣に住む高校生のお姉さんに聞いてみた。
「お姉さん、キッスって何?」
「あなたは、そんなこと考えなくていいの。お勉強を頑張りなさい」
と、F君、おでこをチョンとつつかれた。
いやー、ほのぼの。Fさん、この話を毎回、初めて話すかのように、染々と懐かしそうに。
詳しくは、このホームページの中の「あなたと夜とカクテルと」シリーズ、第五話をご覧ください。
あっ、ボギーでしたね。
薬草系リキュールのドランブイを愛したボギー、でも、途中でマティーニ党になったボギー。結果、食道をヤラれ、、、今際の言葉「マティーニを飲むんじゃなかった」。皆さま、ご用心。お水も飲んでね。
