店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

ジャックロジェ『メーヌ・オセアン』

もうね、最高てした。それしか言葉が出てきません。
久しぶりのジャック・ロジェ。

大分前の特集の時は、長編デビューおよび代表作なのかな、『アデュー・フィリピーヌ』(62) しか観れなくて。
兎に角、この一本で満足以上の大至福感にひたれまして。

冒頭のミシェル・ルグランの小気味良い音楽からもっていかれ、アーダコーダ、そして、吉永小百合『伊豆の踊子』の如きフレンチ演歌、いや、ヌーヴェルなんとかを遥かに超えた、ラストの長い長い余韻。

で、あれっ、アデューフィリピーヌってどんな意味なんだっけ。
女の子達がベッドで戯れながら叫んでたけど。ゲームかなんかなのかな。

と、図らずも読み始めていたプルーストの失われたなんとかの花咲く乙女たちのところで出てきたんですよ、アデューフィリピーヌ。女の子たちの遊びの場面でね。
そして、僕の考えすぎなのかもしれませんが、映画のいろんな場面がプルーストに繋がっていったのです。

そして、詳しい細部は忘れてしまいましたが、その時もらったポスターを見るまでもなく、まざまざと甦るのです。
なんとも云えぬ陽光と至福に満ち溢れた手作り感が、、、

と、前置きが長くなりましたが、昨日から渋谷はユーロスペースで開催されていますジャック・ロジェ特集のうち、本日は『メーヌ・オセアン』(85) を観賞です。

感想は冒頭の通り、最高、Bravo!、この一言。繰り返しますが、なんとも云えぬ陽光と至福に満ち溢れた手作り感は今作でも健在です。

フランス人でも仕事の時間守りたい人っているのね。で、最後のドタバタ。
どう考えても仕事間に合わないけど、とりあえず進んでいくバイタリティ。
まあ、運命なんてね、どう転ぶか分かんないけど、それが人生なのかもね。

上映後、どっかの大学教授の解説があり、今特集が「みんなのジャック・ロジェ」ってなってるからには「みんなに」観てもらわなければ、って意気込んでたけど。
でもね、ほんとの芸術ってのは大衆から抜きん出た一部の理解及ぶところであれば、その「みんなに」ってのは無理なんだよね。
みんなが手をつけたとたん、それはTOHO上映作品になってしまうからね。

ヤバイ、教授、ごめん、次の映画あるから上の階に行かなきゃ、、、

(次回へ続く)