店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

ハワイマレー沖海戦

京橋の国立映画アーカイブで開催されています撮影監督、三浦光雄特集。名作目白押し。
うち、本日は昭和17年の東宝作品『ハワイマレー沖海戦』(42) を観賞です。

農村で育った一少年が飛行兵を志願し、予備兵から一人前へと成長していく過程や(なんとお姉さん役が原節子)、ハワイ真珠湾とマレー沖での米、英軍への勝利を描いた、戦争への意気高揚を図るべく制作された国策映画です。

オープニングに海軍省の協力と検閲済みが記されておれば、これは洒落でもなんでもなく、確かに日本は第二次世界大戦に参戦し、戦時中にこんな国策映画を作ってたんだと、改めて。

もうね、これが素晴らしいのです。
チラシの短い解説によると、円谷の特撮ともちろん三浦のカメラワークが取り上げられているのですが、これに加えて、画面を飛び越えこちらに訴えかける、数多の予備兵によるマンパワーを挙げたいのです。

校庭を埋めつくし一糸乱れぬ体操をやれば、地を揺るがすほどの合唱。
あー、その響きに僕の心も揺さぶられるのです。

予備兵教育の一環に相撲があるのですが、勝てるまで土俵を降りることができない。主人公の青年は三戦目、“技あり“でようやく勝利、土俵を降りようとするのですが、教育官から待ったがかかる。

曰く、「“技わり“じゃ真に勝ったとは云えない。もう一度だ。正面から当たっていけ」

精神の伴わない勝利は勝利ではない。

全編に貫かれるこの精神論。
あー、方向さえ間違えなければ、この精神論は今の日本にも十分な説得力を持つであろう。

真珠湾近く、敵国の放送を拾ったラジオからは陽気なジャズが流れてくる、、、