店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

フランス映画『オートクチュール』

本日は渋谷Bunkamuraに出掛けまして、フランス映画『オートクチュール』を観賞です。久しぶりの新作、そして、三年ほど前の岩波ホールでの『田園の守り人たち』以来のナタリー・バイ。
ディオールのドレス制作現場などを舞台に、彼女扮するところのチーフお針子(フランス語だとシェフだね)と、彼女から見いだされた、移民系のいわゆる不良少女との交流の物語です。

あいにくの雨、かつ寒い。色々と観たいのがあったはずなのに、何故これを選んだのか? 自分でもよく分からないのですが、あーあ、のっけから安物の二時間ドラマのような。そして、次々と登場するありふれた展開、、、現代フランスが抱える移民問題、親子の葛藤、“師弟“の衝突、職場内の苛め、無意味なベッドシーン等々。

なんかね、三年ぐらい前だったか、同じフランスの『パリに見出だされたピアニスト』、これがまずは頭に浮かび(同じく不良の更正モノ)、続いて、そのちょい前のダニエル=デイ・ルイス主演の『ファントム・スレッド』が(同じくオートクチュールもの)。
今日のはそれらの下位互換を見せられてるようでしたな。

『ファントム・スレッド』は最後のサイコ的な感じは置いといて、冒頭の、お針子たちがメゾンの螺旋階段を降りてくるシーン、そのバックに流れる『マイ・フーリッシュ・ハート』の旋律、このなんともお洒落な出だしに引き込まれたものでしたが。

まあ、いいや、しょうがない。好きなフランスとは云えども、新作はこんなものかもしれない。そして、こんなものが続いていくのかもしれない。
唯一、興味深かったのは、ナタリー・バイが物事を善か悪かではなく、美しいか醜いかで判断してたことかな。盗みを働いたこの不良少女に、それは醜いこと、より美しいものを手にいれなさい、的なね。

(ディオールと云えばグリュオー。僕が持ってるヤツを載っけとこ。仕事柄、あいにくと、ディオールではないけど)