店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

『二つの世界の男』

先月末から新宿K’sシネマで開催されていますブリティッシュノワール特集。なんとか間に合いまして、本日はキャロル・リード監督の『二つの世界の男』(53) を観賞です。

名作とされる『第三の男』をまだ観とらんのですが、兎に角ノワールったら、構図にしろ照明にしろ俳優の表情にしろその他もろもろ、やっぱこうだよねー、と云う教科書的な丁寧な作りに、特に驚かされることもなく淡々と観入ってしまい。

「足が冷たいだろ」
「貴方の心ほどには冷たくないわ」
「君の足は温められるけど、僕の心はもう手遅れさ」

戦後間もない瓦礫と化したベルリン。その東西に分断されてしまった男の苦悩、運命よ。地理的な分断だけでなく、戦前戦後の分断、愛する女性との分断、、、

あー、戦争とはなんであろうか。いずれ瓦解する分断の壁を、いまだに造り続けたがる人間の愚かさよ。