店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

日伊合作映画『蝶々夫人』

京橋の国立映画アーカイブで、先週から始まってました特集「逝ける映画人を偲んで 2019~2020」。監督、俳優に留まらず、カメラマン、美術、プロデューサーなど、その二年間に亡くなった映画関係者が関わった全57作品が上映されています。

うち、本日はプッチーニのオペラを映画化した『蝶々夫人』(55) 、日本、イタリア合作です。主演の蝶々夫人は一昨年亡くなった八千草薫。
撮影はローマのチネチッタで。日本から家屋、庭園などの美術の資材、衣装まで全て持ち込んだ素晴らしいセット。ちょっとね、ビックリしました。あまりの美しさに。

そして、なにより、なにより八千草薫です。24歳の頃。
美しさと可愛らしさを、足すんじゃなくて、2乗、3乗、いや計算式では表せないほどの素晴らしさ。セットと共に日本女性の美を存分に示しています。
あーあ、泣くんじゃないよ、マダム・バタフライ。貴女には、そう、その笑顔が一番似合うよ。照れなくていいんだよ。顔を隠さないでおくれ。

館内ジジイ率98%。みんな、彼女と共に生きてきたんだろね。彼女は先に逝ってしまった。心配ないよ。もうすぐ、僕らも後を追うよ。合掌。