店主は気まま、客は我がまま。そんな気楽な銀座のBAR。でも、それでいいんじゃないの?

戦前戦後の東京特集

先週から神保町シアターで始まってました「戦前戦後 東京活写 映画の中で行き続ける失われた東京の風景」と題する特集。

本日は小津安二郎監督の松竹は昭和10年サイレント作品『東京の宿』(35) と、成瀬巳喜男監督の昭和35年東宝作品『秋立ちぬ』(60) を観賞です。

『東京の宿』

職業に貴賤なし、って云うけど、金銭には貴賤ってあるのかな?
いやしい金でも、子を救い育むためならやむ無しなのか?

それにしても、古今の子役で最高峰かつ突拍子もない芸名ナンバーワンの突貫小僧よ。以前、同じ小津だったか誰かの作品で、冒頭の配役、俳優の名前に「突貫小僧」、これ観たときは、口にしてたペットボトルの水を吹き出しそうになったけど。

小津作品常連の坂本武とか飯田蝶子なんかと堂々と渡り合って、それを喰ってしまう程の存在感。もちろん背はチッチゃいんだけどね。

『秋立ちぬ』

昔の銀座あちこち、勝鬨橋渡って晴海埠頭辺りまで。

と、こちらも子供の演技からなり。
銀座の柳が泣いている。罪なき子供の代わりにね。勝手な大人に振り回され。

高級ブランド、レストラン。ホステスは闊歩し、それに群がる男達、、、それでも柳は知っている。
下町人情、一部に残る、銀座もかつてはそうであり。